■咳の原因ともなるエアコン内部のカビについて
「最近、部屋の中で過ごしていると咳が頻繁に出てさ…。」
こんなセリフを耳にしたことはありませんか?
風邪をこじらせたのなら、数日後には治っているのかもしれませんよね。
ですが、中には原因不明の咳に苦しむ人もいます。
身近にこのような人がもしいたら―――。
それはエアコン内部に潜んでいるカビが原因なのかもしれません。
エアコンというものは、室内を快適な温度・湿度に調節する、文明の利器といえる家電製品です。
空気環境に大変大きな影響をもたらすエアコンですが、きちんとしたお手入れをしないと、実はとても厄介な問題を発生させてしまうのです。
■エアコンの構造
エアコンは、室内機と室外機をパイプでつないで、室内の空気中にある熱だけを逃がしている構造です。
パイプの中には「冷媒」という物質が駆けめぐっていますが、この冷媒に熱を乗せて室外へと運んでいるのです。
熱が無くなった残された空気は冷たいものとなり、普段私たちが快適だと感じているエアコンから出る冷風となります。
そして室外に出された熱を持った冷媒は、室外機の熱交換機で熱をおろして再びパイプを通って室内に戻ります。
この繰り返しで、室内を涼しく快適にする役割を担っているのです。
■結露水の発生
しかし、この過程で結露水と呼ばれるものが発生します。
冷媒というものは沸点が低いので、空気に触れると蒸発してしまいますが、同時に結露も発生させてしまうのです。
結露水が溜まったそのような状態が長期間続けば、カビが生えてくるのは必然です。
気が付いた時には大量の黒カビが発生していた、そのようなご家庭もあるのではないでしょうか?
そして、エアコン内部はホコリが溜まりやすい場所でもあります。
このようなホコリやカビが大量に溜まった状態でエアコンを稼動させたらどうなるでしょう―――。
考えたら、ちょっと恐ろしいですね。
さらに、もしこの状態を放っておくと室内の空気は人体に有害な物質が飛び交うことになります。
空気中にカビが漂い、ホコリが舞い、ダニ・ダニのフンが飛び交います。
家具やカーペット・寝具、はたまた食事中の料理にも付着してしまうことでしょう。
このような有害物質がアトピーの要因ともなりえるのです。
■なかなか手が出ないエアコン内部のお掃除はプロにおまかせ
しかし、こまめにお掃除をしていても、エアコン内部となると手が出ないのが現状かと思います。
フィルターを取り外したり、掃除機を使ってホコリを少しでも取り除くことは、多少の改善策になるでしょう。
ですが、やはりそれだけでは防ぎきれるものではありません。
内部からカビやホコリを取り除くには、専門的な技術の力が必要です。
そういった意味から、定期的にプロの技術で分解洗浄をしてもらうことが重要といえるのです。
日常の暮らしの中で頻繁に利用するものだからこそ、長く快適に使うためには、
普段はこまめにできる範囲でお手入れをして、定期的にプロの専門業者に依頼することが得策といえます。